SPECIALIST COLUMN 医師ら専門家のスキンケア指導方法

ニキビの方のスキンケア指導

ニキビの方のスキンケア

当院はクリニック周辺に学校が多く、たくさんの学生さんに来ていただいております。ほとんどの方のお悩みが「ニキビ」です。ニキビの患者様は熱心にスキンケアをしておられる方が多く、意外にも肌が乾燥して、お顔の痒みまで感じている方をよくお見かけします。脱脂力のある洗顔料で、場合によってはスクラブ入りで、朝晩だけでなく、1日に何度も洗顔している方もいらっしゃいます。そのため乾燥するので今度は保湿をしようと油分の多いものを洗顔後に使用し、毛穴の詰まりを悪化させて、かえってニキビを悪くしている方もおられます。適切なスキンケアを知って頂くことは、ニキビを軽快させ、治療効果を上げることもできるため、非常に重要なことだと感じています。

まずニキビの治療をする際に、最初に必ず基本の洗顔の仕方を説明しています。(洗顔のしかたpdf参照

化粧品の選択

臨床試験などで安全性が確立されているニキビ肌用化粧品をお勧めします。

①面ぽう(コメド、毛穴のつまり)を起こしにくい化粧品(ノンコメドジェニック)
②擦ったりしないでも容易に洗い流しやすい化粧品
③アルコールなどの含まれていない刺激が少ない化粧品

上記が望ましいのですが、患者様が現在使っているものを確認させてもらい、特に問題がなければ、まずそれを続行して頂きます。そうでなければ上の条件にあてはまる院内のサンプル品を数種お渡しして患者様に選んでいただきます。
アダパレンゲルや過酸化ベンゾイルゲルなどの刺激のあるニキビ治療薬を使用する場合、さらに刺激が増す可能性がありますので、グリコール酸、サリチル酸などの含まれる化粧品は控えていただきます。ノンコメドジェニックな保湿の後、日中は日焼け止めの使用を勧めています。治療薬で敏感になっている方もおられますので、刺激の少ないものが良いでしょう。特に敏感な方は紫外線吸収剤不使用のものがよいと思います。市販品ですとノンケミカルや紫外線吸収剤不使用などの表記があるので参考にしてください。耐水性のものは便利ですが、ニキビを悪化させることもありますので注意してください。

ニキビを隠すために上手にメイクをすることも勧めます。朝起きた時、ニキビ一つでその日1日が憂鬱になることもあります。ベースメイクは油分の少ないパウダータイプがおすすめです。ニキビの赤みを隠すためのコンシーラーを部分的に使用するのも良いでしょう。目元や口元のポイントメイクでニキビの部分からの視線を逸らすようにします。上手にニキビ治療の妨げにならないようなメイクをすると、心も前向きになり皮膚科での治療もうまくいきます。どうぞお気軽にご相談下さい。

豊田 知子 先生この記事を書いた人

平成21年10月、秋田市手形住吉町に「お肌のクリニック」を開設。
 積極的に国内外の学会や講習会で新しい知見を学び、新しい治療法を取り入れ、日進月歩の医学を常にアップデートしております。26年の皮膚科専門医としての知識と経験をもとに、最新の知識をとりいれ、医学的エビデンスのある治療を提供し、丁寧、親身、適切をモットーに診療を行ってまいります。
 またスキンケアを重視し、お子様からご高齢の方々それぞれにあったお手入れ方法の指導、美容的なスキンケアについてのご紹介も医師と熟練した看護師および当院スタッフが丁寧に行っております。

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