SPECIALIST COLUMN 医師ら専門家のスキンケア指導方法

皮膚の状態に合わせたスキンケア

皆さん、気候や自分自身の肌の質感で保湿の方法を変えていますか?
肌は日々、代謝により新しい皮膚が出来てきます。しかし、皮膚の様々な症状や病気で安定しません。特に女性では生理の関係もあり変化しやすい方が多いと考えられます。
肌は変化するのに対して、スキンケアはずっと一緒でいいでしょうか?
私の意見は変えるべきだと考えています。私の薬局でも皮膚の疾患治療のための処方せんを持った方が来られます。お薬の説明とともにスキンケアに関しても例えば、冬で肌が乾燥しているのに、夏と同じ対策で良いでしょうか?いいえ、少しだけでも肌を保護してあげる成分を追加することが必要です。また、肌が痒くて浸潤液が出ている時は肌が回復しようとしているので、妨げないように薬を薄く少量使用するなどの方法もあります。
スキンケアでも保湿をするものにしても、出来る限り不純物が使われていないものやシャンプーやボディソープにしても一般販売されているものでは、必要な油分まで落としすぎるなど使うものや使い方に関してもお伝えするときもあります。薬局だからこそ、緊張することなく親しみやすい対応ができると思っております。

続きまして、皮膚に大切な「清潔」、「水分」、「代謝」に関してです。

清潔」は肌の弱い方は洗い方と使う石鹸などに注意が必要です。まずは洗い方ですが擦り過ぎないこと、水が冷たすぎず、熱すぎないことです。次に、石鹼などについては出来る限り肌に優しいものを選ぶこと、少量でいいこと、シャンプーは出来る限り顔や体に触れないようにする。また、肌があれている時は石鹸は不要です、というのも普段は服も来ているので、肌はそこまで汚れがこびりつくことはないからです。

水分」は乾燥を防ぎ、潤いを与えてくれます。水分を保持するために肌の弱い方は皮膚を保護してあげることです。肌の弱っている方やアトピー性皮膚炎の方は表皮が剥けていたり、薄くなっていたりするので「水分」保持が出来にくい状態になっています。その為の保湿はワセリンが役に立ちます。

代謝」は古い皮質の下に、次々に新しい皮質を生成していくことです。古い皮質は外部からの影響も受けやすいし、ダメージを負った状態です。皮質が新しく変わらなければ、皮膚は回復していきません。その為にはヘパリン類似物質が役に立ちます。

しかし、どれだけ外から塗ってもダメな場合は、内部から代謝を促進させることです。漢方をオススメします。漢方で肌は脾・肺・心の影響を受けると考えています。まず脾は消化、吸収に、肺は気の宣発、粛降に、心は血液循環、精神活動に関与します。詳細は書ききれないので簡単に記載させていただきます。食べ物から気を作り、それを全身に流す、これが脾と肺の役割です。次に血液を体に巡らせるのは心ですが、ここにも気がないと血は運ばれて行かないし、自立神経が乱れているとこれも循環が悪くなる要因になります、これは心と肺です。漢方ではこのように病気ではない未病の状態を診ることもできます。                        
皮膚のお薬やスキンケア製品だけでなく、漢方も相談できますので、どうぞお気軽にお越しください。

炭谷 英司 先生この記事を書いた人

岸和田薬局 管理薬剤師
大阪府岸和田市土生町5-1-34 プリマード東岸和田101
全国どこの医療機関の処方箋でも受付はもちろん、健康相談・漢方相談も実施しています。

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