SPECIALIST COLUMN 医師ら専門家のスキンケア指導方法

皮膚の治療と美容について

Q1.治療と美容の違いは何ですか?

治療とは、病気やけがを治すことであり、病気を治癒させたり、症状を軽快させるものです。一方、美容は、身体や容姿を理想的な美しさに近づけるために行われるものです。

Q2.一般皮膚科、美容皮膚科、形成外科、美容外科の違いは何ですか?

一般皮膚科は、皮膚の病気や疾病を治すことが目的で診察、診療をします。
美容皮膚科は、シミやしわ、美肌、脱毛などの美容を目的とした皮膚治療をおこなう診療科です。
形成外科は、生まれながらの異常や病気やケガなどによってできた整容的異常や変形を改善する外科です。
美容外科は、形成外科の一分野で、容姿を整えることを目的として美容整形の手術をする診療科です。

Q3.保険診療と自費診療(自由診療)の違いは何ですか?

保険診療とは、国民保険・健康保険などの公的な医療保険による診療です。
自費診療(自由診療)とは、保険適用にならず、全額患者負担になる診療です。保険診療では3割負担ですが、自費診療に関しては10割分すべてが自己負担になります。

Q4.アトピー性皮膚炎やニキビの方にピーリングやレーザーなどの美容施術をおこなっても良いですか?

お肌の状態によってはできない美容施術もあります。その場合はお肌の状態がよくなってからの美容施術をおすすめします。例えば、ニキビができやすい肌は、ピーリングすれば美肌になれるのではなく、まずはニキビを治療して、正しい日常ケアを行い、ニキビができにくい肌を手に入れることが美肌への一歩です。日常ケアとしての正しいスキンケアとは、肌状態に関わらず共通して、「やさしい洗浄、やさしく保湿、しっかり遮光」という使い方が大切です。

Q5.日本皮膚科学会ピーリングガイドラインとは何ですか?そのポイントは何ですか?

日本皮膚科学会が提示しているものです。ケミカルピーリングという施術が、皮膚科診療技術を十分に修得した皮膚科専門医ないしそれと同等の技術・知識を有する医師の十分な管理下に行うべき行為であり、施行基準および施術上の注意を記載しています。

Q6.美肌になりたいを求める患者さんにお伝えしたいことはありますか?

まずは土台である肌の健康状態を整えることが大切であり、肌トラブルがある際には、治療を優先することが大切です。気づかない疾患が隠れていることもありますので、一緒に相談しながら行っていくことが美肌への早道だと思います。ぜひお気軽にご相談ください。

トラブル肌から美肌へのポイントはこれだ‼

「まずは正しい治療で美肌への土台つくり。そして優しく洗浄、優しく保湿、しっかり遮光のスキンケア習慣」

夏目 尚子 先生この記事を書いた人

平成14年 東京医科大学医学部卒業
平成14年 同大学病院入局
医療法人東光会戸田総合病院、医療法人医仁会さくら総合病院、医療法人尾張健友会 千秋病院などに勤務
平成30年 つつじ皮フ科開院

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

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