SPECIALIST COLUMN 医師ら専門家のスキンケア指導方法

洗顔は肌の運命を変える

ニキビ・肝斑などでお悩みの患者さんが受診された時には、洗顔指導を基本的に行うようにしています。アトピー性皮膚炎の患者さんやよく湿疹が出現し、乾燥肌の強いお子さんにも保湿指導・外用指導などを行っています。
 
洗顔指導をおこなうと色んな反応があります。肝斑の患者さんは、メイクを落としてからの診察になります。「洗顔時に顔をこすっていませんか?顔に手が着かないぐらい濃密な泡で顔を洗っていますか?」と尋ねると、<気を付けてます>、<うーん、どうだろう、はっきりわかりません>、などあやふやな返事の患者さんは、かなりこすって洗顔をしておられます。一方、自信をもって<ユーチューブをみて勉強して洗顔しています>と言われる方は、ほぼ100点の洗顔方法を行っています。

泡で出るタイプの洗顔料は、目にしみたり、泡がカスカスで手がすぐに皮膚に触れてしまいきちんと洗浄できません。やはり摩擦は厳禁ですので、お湯で落ちる日焼け止めと飲む日焼け止めおよび帽子・日傘になります。コロナ禍の環境になりますが、マスクもSPF50と表示されているものを購入できるようになり、帽子と日傘でほぼUVカットができる状態になります。当院でお勧めしている洗顔料をご紹介します。洗顔の時に使用いただけるように、洗面台に各メーカーの洗顔料を置いています。最近は石鹸も人気があります。ピーリング成分入りの石鹸など根強い人気を持っています。

ニキビのガイドラインでも示されるように1日2回の洗顔が推奨されています。朝は夜間の皮脂もたまっており、意外と毛穴は詰まっています。当院では、朝の酵素洗顔もお勧めしています。意外とよく泡立ち、きめ細やかな洗顔ができます。皮脂の少ない人は乾燥を感じる場合があるので、その後の保湿もしっかり行うように指導しています。最近はマスク生活のため、ニキビが悪化する患者さんが増えています。感染予防を重視し不識布のマスクを推奨されている学校も多いようですが、通気性の点から温度・湿気の高い息が頬の上で充満してしまいます。つまり菌が増殖しやすい環境を作ってしまうため、人がいない場所ではマスクをはずして換気することを心がけて、殺菌成分を含む化粧水などを塗布してからマスクをするように指導しています。

洗顔を変えるだけで、気持ちもお肌も変わってくるのがわかります。ただし肝斑・ニキビの治療は時間がかかります。前向きにニキビ治療・肝斑治療にとりくんでいただく助けになりたいと思っています。また洗顔はその人の一生を左右します。その人の肌の運命を変えるといっても過言ではないと思います。

綺麗なお肌を手に入れるには、まず基本を学び、土台を整えて頑張りましょう。スタッフ共々精一杯協力したいと思いながら診察しています。医院はお薬を処方するだけでなく、心も正しく洗顔するかのように患者さんの求めに寄添い、導いていきたいと思っています。一緒に洗顔を学んでいきましょう!

政次 朝子 先生この記事を書いた人

枚方市香里園に生まれ、富山医科薬科大学に進学し、京都大学病院皮膚科医局、派遣先で研修を積み、色々な先生の元で沢山のことを学ばせていたました。

約10年皮膚科保険診療に携わり、さくらこまち皮膚科クリニックに勤務後は美容皮膚科診療に深く関わらせていただいています。

化粧品とも関係が深く、日々のスキンケアの大切さを実感しました。

保険診療、自費診療での美容皮膚科の知識を合わせて、患者さんのニーズに1番合う治療を提供できるクリニックを目指して出来る限り頑張りたいと思います。

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